お昼の番組で芝生の紅葉を紹介していた。気になって調べてみたら
「草紅葉(くさもみじ)」という言葉もあった。俳句の季語にもなっている。
紅葉というと真っ赤な楓(かえで)がまっさきに頭に浮かぶけれど
いろいろな植物が秋をむかえて紅葉している。
ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くくるとは
百人一首のなかの歌で竜田川が落葉した紅葉の葉で真っ赤になっている
そんな情景が脳裏に浮かんでくる。けれど秋も一通りではない。
以前、三夕の歌の西行を紹介したけれど
心なき身にもあはれはしられきり鴫たつ沢の秋の夕暮れ 西行
あと2歌あって
見わたせば花ももみじもなかりけり浦の苫谷の秋の夕暮れ 藤原定家
さびしさはその色としもなかりけり真木たつ山の秋の夕暮れ 寂連
あらためて読んでみると
秋の夕暮れの寂しさは何気ない風景のなかにあるのだなぁと感じる。
音もなく色づいた葉が舞い降りて見上げた我も秋に染りぬ