季節は巡ってくる。
暑い夏がようやく終わって秋がやってきた。
過ごしやすい季節は駆け足で過ぎてゆくような気がする。
晩秋になり紅葉を楽しみたいところだけど
偶然、出会った美しい木々も
カメラを持っていなかったりして
記憶のなかに埋もれてゆく。
パソコンのなかの昔の画像を開いてみて
季節を楽しむことができた懐かしい日々を想う。
今日は午後から晴れてきて
どこか散歩にでかけたい気分になった。
紅葉が美しいときも、あっという間。
もうすぐ冬で木々も葉を落としていく。
ふと旅にでたいなと想う。
そんなことを考えていたら西行の歌が浮かんできた。
心なき身にもあわれは知られけり鴨立つ沢の秋の夕暮れ
有名な三夕の歌のひとつ。
この歌の解説などは調べればわかるの割愛しよう。
秋のもの悲しさを詠んだ歌はたくさんあるけれど
西行の悟りたいと思っても悟れぬ迷いのようなものは
何だか胸に迫るものがある。
迷いつつ生きてる我の眼に映る銀杏の街路樹 秋の夕暮れ
時が過ぎて人々の暮らしも変わったけれど
日本人のもののあはれって時代を経てもしっかり
受け継がれているような気がする。